こんにちは、夢頭(ユメガシラ)です。
「日商簿記3級は、独学でも合格できるの?」
日商簿記3級の受験を検討しているのであれば、このような疑問をお持ちの方も多いかと思います。
日商簿記3級は会計・経理系の入門資格として位置づけられており、年間で30万名前後が受験する人気資格です。
日商簿記3級の合格を目指す方法はさまざまですが、スクールや通信講座を活用するとなると費用がかかってしまいます。
そのため、独学で合格できるのであれば、なるべく独学で乗り切りたいと思う方も少なくないでしょう。
果たして日商簿記3級は、独学でも合格できるのでしょうか?
今回はこの点について、書いていきたいと思います。
一応、私も日商簿記1・2級の資格を有しており、さらに会計事務所での実務経験も2年近くありますので、多少の参考にはなるかと…。
日商簿記3級は独学でも十分に合格できる
さて、さっそく結論を申し上げますと、
「日商簿記3級は独学でも十分に合格できる」
です。
もちろん日商簿記3級は、少し勉強するだけで合格できるほど甘い資格ではありません。
特に近年は出題範囲も広がっており、試験の難易度は確実に上がっているという声もあります。
ただ、それでも「日商簿記3級は独学でも十分に合格できる」と言えるかと思います。
どういうことか、これから順を追ってご説明します。
日商簿記3級は独学でも合格できる理由
ではなぜ、日商簿記3級は独学でも合格できると言えるのでしょうか?
理由としては、以下の4つが挙げられます。
- 合格率がそれなりに高いから
- 短期合格が可能だから
- 独学用のテキストが充実しているから
- 合格者の半数が独学だから
①合格率がそれなりに高いから
まず挙げられる理由は、日商簿記3級は合格率がそれなりに高いからです。
日商簿記3級の合格率は回によって変わりますが、平均では『40~50%』となっており、決して難関資格ではありません。
◆直近の日商簿記3級(統一試験)の結果概要
◆直近の日商簿記3級(ネット試験)の結果概要
近年はやや難易度が上がったと言われていますが、それでも合格率は40%前後を推移しており、合格率10%未満の資格も存在する中では、かなり高い部類に入ります。
もちろん合格率が全てではありませんが、合格率だけで見れば、日商簿記3級は独学でも十分に合格を狙える資格と言えるでしょう。
もちろん、しっかりと対策することが前提条件です。
適当に勉強するだけで合格できるほど、甘い資格ではありませんので…。
②短期合格が可能だから
2つ目の理由は、日商簿記3級は短期合格が可能だからです。
日商簿記3級の合格のために必要な勉強時間の目安は、独学の場合は『約100時間』と言われています。
これは、1日あたり3時間ほど勉強時間を確保できる場合には1ヶ月程度、1日1時間ほどであれば3ヶ月程度で合格できる計算となり、十分に短期合格を狙える数値です。
長期の勉強が必要となると、そのぶん途中で挫折する可能性も高くなりますが、「これくらいの期間であれば、最後まで続けられそうだ」と感じる方も多いのではないでしょうか?
もちろん、人によって必要な勉強時間は異なりますが、決して数年かけて合格を狙う資格ではありません。
③独学用のテキストが充実しているから
3つ目の理由は、日商簿記3級は独学用のテキストが充実しているからです。
冒頭でも述べた通り、日商簿記3級は経理・会計の入門資格として位置づけられており、年間で30万名前後が受験する人気資格であることから、世間では独学用のテキストがあふれ返っています。
数が増えれば自ずと競争も激しくなってくるため、それに比例するように、最近は質の高いテキストが次々と発売されています。
このように、日商簿記3級は数ある資格の中でもトップクラスに独学用のテキストが充実しており、これらを有効活用すれば、独学でも十分に合格を狙えるでしょう。
▼日商簿記3級のテキスト選びでお悩みの方は、下記の記事をご参照ください。
④合格者の半数が独学だから
4つ目の理由は、日商簿記3級は合格者の半数が独学だからです。
なんだかんだで、この理由がいちばん大きいのではないでしょうか?
日商簿記3級の合格者のうち、7割前後が独学であると言われています。
正確なデータがないため、上記の数値はあくまで推測ではありますが、少なくとも半数以上は独学で日商簿記3級に合格しているのは間違いないでしょう。
いくら「独学でも合格できる」とは言われていても、実際に独学合格者が少なくては説得力に欠けるものです。
その点、日商簿記3級は実際に半数以上が独学で合格しており、この事実こそが、「独学でも合格できる」という主張の何よりの根拠とも言えるでしょう。
スクールや通信講座を活用した方がいいケース
さて、いくら「日商簿記3級は独学でも十分に合格できる」とは言っても、場合によっては独学ではなく、スクールや通信講座を活用して日商簿記3級の合格を目指した方がいいケースもあるでしょう。
そこで本章では、スクールや通信講座を活用して日商簿記3級の合格を目指した方がいいケースをご紹介します。
具体的には、以下の3つのケースが挙げられます。
- 独学では挫折しそうなケース
- 効率的かつ確実に合格を目指したいケース
- 更なる上位資格の取得も視野に入れているケース
①独学では挫折しそうなケース
当然と言えば当然かもしれませんが、独学では理解が追い付かず、途中で挫折しそうだと感じたのであれば、スクールや通信講座を活用した方がいいでしょう。
前述の通り、日商簿記3級は経理・会計の入門資格として位置づけられており、出題範囲は商業簿記の基礎知識レベルです。
とはいえ、簿記には専門的な用語が多く、聞きなれない用語が次々と出てくるため、初めて簿記を勉強するケースでは混乱してしまうこともあるでしょう。
その点、スクールや通信講座であれば、用語の説明からしっかりと行ってくれるため、全くの初学者であっても安心して勉強を進められます。
最初は独学で始めても問題ありませんが、途中で挫折しそうだと感じたのであれば、スクールや通信講座への切替も検討してみましょう。
②効率的かつ確実に合格を目指したいケース
また、効率的かつ確実に日商簿記3級の合格を目指したいケースにおいても、スクールや通信講座を活用した方がいいでしょう。
スクールや通信講座であれば、基礎からしっかりと学ぶことができ、途中でつまづいた時もサポートしてもらえるため、効率よく勉強を進められます。
また、スクールや通信講座では試験対策もしっかり行ってくれるため、より確実に合格を目指すことが可能です。
実際、独学では2~3回目に合格できている人も多いことから、スクールや通信講座を活用して一発合格を目指した方が、結果的に安上がりになることもあります。
特に通信講座であれば、費用が1~2万円で収まるリーズナブルな講座も多いため、検討する価値はあるでしょう。
③更なる上位資格の取得も視野に入れているケース
その他、更なる上位資格の取得も視野に入れているケースも、スクールや通信講座の活用がオススメです。
具体的には、簿記2級・1級や税理士、公認会計士等の資格取得を考えているケースです。
これらの上位資格の取得を目指す場合には、日商簿記3級からしっかりと基礎を身に付けておくべきでしょう。
なぜなら、日商簿記3級で学ぶことは、簿記だけでなく会計や税法の基礎の基礎となる部分であるため、理解があやふやであると、後々の勉強に支障をきたす恐れがあるからです。
特に簿記2級・1級の受験を考えている場合には、多くのスクールや通信講座において、「3級・2級セット」や「3級~1級セット」などが用意されているため、このようなセットコースを受講した方が結果的にお得になるケースもあります。
まとめ:最終的な目標は、あくまで試験に合格すること
最後にまとめておきます。
◆日商簿記3級は独学でも合格できる理由
- 合格率がそれなりに高いから
- 短期合格が可能だから
- 独学用のテキストが充実しているから
- 合格者の半数が独学だから
◆スクールや通信講座を活用して日商簿記3級の合格を目指した方がいいケース
- 独学では挫折しそうなケース
- 効率的かつ確実に合格を目指したいケース
- 更なる上位資格の取得も視野に入れているケース
日商簿記3級は誰でも受かるほど甘い資格ではありませんが、独学でも十分に合格を狙えます。
コツコツと勉強していけば、全くの初学者であっても合格レベルに達することができるでしょう。
とはいえ、独学に固執する必要は全くありません。
人によっては、スクールや通信講座を活用して合格を目指した方が効率的な場合もあります。
最終的な目標は、あくまで試験に合格することです。
その点はお忘れなきよう、十分にご注意ください。
独学で合格した人の方が優秀ということは、一切ありませんので…。
以上、またお会いしましょう。