こんにちは、夢頭(ユメガシラ)です。
「衛生管理者の資格を取得するなら、第一種と第二種のどっちがいいの?」
衛生管理者の資格取得を検討しているのであれば、このような疑問をお持ちの方も多いかと思います。
衛生管理者の資格を取得するためには、衛生管理者試験に合格する必要があります。
しかし、衛生管理者試験を受験するにあたって、「第一種と第二種のどっちを受験すべきか?」と悩む方は少なくないようです。
実際に受験してみて、「やっぱり第一種(第二種)を取得しておけばよかった…」といった後悔をするのは避けたいところです。
果たして衛生管理者の資格を取得するなら、第一種と第二種のどちらがいいのでしょうか?
今回はこの点について、書いていきたいと思います。
一応、私も独学で第一種衛生管理者試験に合格した実績がありますので、多少の参考にはなるかと…。
衛生管理者を取得するなら、第一種がオススメ
「衛生管理者の資格を取得するなら、第一種と第二種のどっちがいいのか?」
この点について、さっそく私なりの結論を申し上げますと、
「第一種の取得を目指すのがオススメ」
です。
職場から第二種の取得を指示されたなど、第二種を目指す明確な理由があるケースを除いては、基本的に第一種の取得を目指すのがオススメです。
もちろん第一種をオススメするのには、いくつかの理由があります。
これから順を追って、ご説明します。
衛生管理者の第一種と第二種の違い
本題に入る前に、まずは衛生管理者の第一種と第二種の違いについて確認しておきましょう。
具体的には、以下の2つです。
- 選任できる業種の違い
- 試験の範囲と難易度
①選任できる業種の違い
1つ目の違いは、選任できる業種の違いです。
常時50人以上の労働者を使用する事業場では、専属の衛生管理者を選任することが義務付けられています(労働安全衛生法第12条1項)が、第一種と第二種で選任できる業種に違いがあります。
具体的には、第一種は有害業務を含む全業種で選任できるのに対し、第二種は有害業務を除く危険度の低い業種でしか選任できません。
◆選任できる業種の範囲
第一種 | 有害業務を含む全ての業種 |
第二種 | 有害業務を除く危険度の低い業種のみ |
有害業務とは、鉛業務や放射線業務といった、労働者の健康に影響を与える恐れがある業務のことです。
第二種の「危険度の低い業種」とは、具体的には、情報通信業、金融・保険業、小売・サービス業などが該当します。
一方、第一種であれば、建設業や製造業、医療業や清掃業なども含めた、全ての業種をカバーできます。
②試験の範囲と難易度
2つ目の違いは、試験の範囲と難易度です。
衛生管理者試験の試験科目は、「労働衛生」「関係法令」「労働生理」の3つですが、第一種は有害業務にも対応できるため、試験範囲に有害業務が含まれます。
◆試験範囲
上記の通り、第一種の試験においては、労働衛生と関係法令の科目では有害業務が試験範囲に含まれているため、第二種よりも試験範囲が広く、試験の難易度も高くなっています。
衛生管理者を取得するなら、第一種がオススメな理由
それでは本題に戻って、なぜ「衛生管理者の資格を取得するなら、第一種を目指すのがオススメ」と言えるのでしょうか?
理由としては、以下の2つが挙げられます。
- 第一種の方が需要が高く、転職においても有利になるから
- 第一種と第二種では、難易度にそれほど大きな差はないから
①第一種の方が需要が高く、転職においても有利になるから
前述の通り、第一種は有害業務を含む全業種に対応できることもあり、第二種よりも社会的需要が高く、転職時においても第一種の方が断然有利です。
一方、第二種では業務範囲が限定されているため、異業種転職をする場合には応用が難しいと言えます。
そのため、将来的に転職も視野に入れているのであれば、最初から第一種を目指すのがオススメです。
②第一種と第二種では、難易度にそれほど大きな差はないから
前述の通り、第一種と第二種では試験の範囲と難易度が異なりますが、実は難易度にそれほど大きな差はありません。
というのも、第一種は第二種よりも試験範囲が広くなる(有害業務が含まれる)だけであって、単純に勉強量が増えるだけだからです。
実際、第一種と第二種の合格率を比較しても、両者の間に大きな差はありません。
◆衛生管理者試験の第一種と第二種の合格率
このように、第一種と第二種で難易度に大きな差がないのであれば、最初から第一種を目指した方がいいと言えるでしょう。
第一種は、だいたい第二種の1.5倍くらいの勉強時間を確保できれば合格できます。
第二種から第一種へのステップアップは?
さて、中には「まず第二種を取得して、その後に第一種の取得を目指す」といったステップアップを検討している方もいらっしゃるかもしれません。
実は、衛生管理者試験には「特例第一種衛生管理者試験」という、第ニ種衛生管理者試験に合格して免許を受けた人が受験できる特例試験が用意されています。
特例第一種衛生管理者の試験範囲は、有害業務に係る労働衛生と関係法令の2科目のみであるため、正規の第一種試験を受験するよりも負担を軽減できます。
よって、特例第一種衛生管理者試験を活用すれば、第二種から第一種へのステップアップを狙うことも戦略的に可能ですが、個人的にはあまりオススメできません。
というのも、ステップアップを狙う戦略では試験を2回受ける必要があり、そのぶん受験料も多く発生するからです。
衛生管理者試験の受験費用は8,800円(全試験共通)となっており、決して安くはありません。
また、衛生管理者試験は試験会場が限定されているため、受験する度に長時間の移動を強いられます。
その点、いきなり第一種の取得を目指せば、1回のみの受験で済みます。
セコいようですが、受験料や移動の手間も考慮すれば、最初から第一種を目指した方がいいと言えるでしょう。
私も衛生管理者試験を受験した際は、試験会場までに片道3時間かかりましたので…。
まとめ:積極的に第一種の取得を目指そう
最後にまとめておきます。
◆衛生管理者を取得するなら、第一種がオススメな理由
- 第一種の方が需要が高く、転職においても有利になるから
- 第一種と第二種では、難易度にそれほど大きな差はないから
繰り返しになりますが、特別な事情がなければ、衛生管理者は基本的に第一種の取得を目指すのがオススメです。
もちろん無理に第一種を目指す必要はありませんが、第一種は全ての業種をカバーできるため、第二種よりも有用性が高いのは間違いありません。
迷っているのであれば、積極的に第一種にチャレンジしてみましょう。
第二種に合格できる実力があれば、間違いなく第一種にも合格できます。
臆せずチャレンジしてみることをオススメします。
▼衛生管理者の通信講座をお探しであれば、下記の記事をご参照ください。
以上、またお会いしましょう。