こんにちは、夢頭(ユメガシラ)です。
「転職で3月入社を目指すのは、戦略としてアリなの?」
転職を検討しているのであれば、このような疑問を持つこともあるかもしれません。
基本的に求人は年中あり、その気になればどの時期であっても転職は可能です。
ただ、多くの企業は3月が年度末となるため、転職市場においても4月入社の求人が圧倒的に多く、あえて3月入社を目指すことに不安を抱く方もいらっしゃるかと思います。
果たして転職で3月入社を目指すのは、戦略としてアリなのでしょうか?
今回はこの点について、書いていきたいと思います。

一応、私も転職歴は4回あり、さらに8年近く人事部として採用する側の実情も見てきましたので、多少の参考にはなるかと…。
3月入社転職の実態

そもそも3月入社は、転職のタイミングとしてどうなのでしょうか?
前述の通り、多くの企業は3月が年度末となるため、新年度(4月入社)に照準を合わせて採用活動を進めるのが一般的で、3月入社の求人を出す企業はそれほど多くありません。
ただ、なかには「新年度に向けて早めに人材を確保しておきたい」といった狙いから、3月入社の採用を進める企業も一定数存在します。
また、一般的に2~3月は退職者が出やすいため、引き継ぎの関係で3月に入社できる後任者を探している企業もあります。
このように、3月に入社できる人材は一定の需要があるため、あえて3月入社を狙うのも1つの戦略と言えるでしょう。
3月入社転職のメリット

3月入社を目指す人はそれほど多くないものの、あえて3月入社に狙いを定めることにはいくつかのメリットがあります。
そこで本章では、3月入社転職のメリットについて見ていきましょう。
具体的には、以下の3つが挙げられます。
- 企業側の採用意欲が高い
- 新年度が始まる前に業務理解を深められる
- 年末年始の休みを転職活動の準備に充てられる
①企業側の採用意欲が高い
3月入社転職の最大のメリットは、企業側の採用意欲が高いことです。
3月は新年度(4月)が直前に迫っていることもあり、多くの企業は新たな人材の採用に積極的になる傾向にあります。
そのため、通常に比べて選考のスピードが早く、タイミングが合えばスピード内定も十分に可能となっています。
②新年度が始まる前に業務理解を深められる
3月入社転職の2つ目のメリットは、新年度が始まる前に業務理解を深められることです。
多くの企業は4月から新年度がスタートし、それに合わせて新体制や新プロジェクトがスタートしたり、新卒社員が入社したりするため、職場全体が慌ただしくなります。
その点、3月に入社して新年度が始まる前に業務理解を深めておけば、4月にスタートダッシュを切りやすくなるでしょう。

また、3月中であれば前任者がまだ在籍している可能性が高く、直接引き継ぎを受けられる機会も多くなるため、その点もメリットと言えます。
③年末年始の休みを転職活動の準備に充てられる
3月入社転職の3つ目のメリットは、年末年始の休みを転職活動の準備に充てられることです。
転職活動は情報収集や自己分析、応募書類の作成など、準備すべきことは山のようにあります。
その点、3月入社を目指す転職であれば、間に年末年始を挟むため、その長期休暇を活用して転職活動の準備に充てることができます。
仮に転職活動の準備に遅れが生じていたとしても、年末年始の長期休暇をうまく活用すれば遅れを取り戻すことができ、年明けからの転職活動もスムーズに進められるようになるでしょう。
3月入社転職のデメリット

3月入社に狙いを定めた転職にはメリットがある一方で、デメリットもいくつかあります。
続いて、3月入社転職のデメリットについて見ていきましょう。
具体的には、以下の2つが挙げられます。
- 入社後のサポートを十分に受けられない可能性がある
- 企業によっては4月入社を打診されることがある
①入社後のサポートを十分に受けられない可能性がある
3月入社転職の最大のデメリットは、入社後のサポートを十分に受けられない可能性があることです。
3月は多くの企業が年度末に向けた繁忙期であるため、中途入社者の教育や研修に割ける時間がどうしても少なくなる傾向にあります。
そのため、入社後は周囲からあまり満足に目をかけてもらえず、十分なサポートを受けられない可能性があります。
3月に入社するのであれば、その点は事前に認識しておいた方がいいでしょう。

実際に周囲から放置される事態が続いたとしても、新年度に向けた準備期間として割り切り、職場に慣れることや業務理解に努めることをオススメします。
②企業によっては4月入社を打診されることがある
3月入社転職の2つ目のデメリットは、企業によっては4月入社を打診されることがあることです。
3月は企業側の採用意欲が高くなる傾向にあるものの、企業によっては、
- 新年度の新体制に合わせて人材を補充したい
- 3月中は研修やサポートをする余裕がない
- 4月に他の中途入社者や新卒社員とまとめて研修したい
などの理由によって、3月ではなく4月からの入社を打診されることもあります。
この辺りは企業側の内部事情が絡んでいるため、3月入社を強く希望しすぎると採用が見送りになる可能性もあります。
3月入社を狙うのであれば、4月入社を打診される可能性もあらかじめ考慮しておき、ある程度は柔軟に対応できるようにしておいた方がいいでしょう。
3月入社転職のスケジュール目安

では、実際に3月入社を目指すのであれば、いつから転職活動を始めればいいのでしょうか?
もちろん、どのようなスケジュールを組むべきかはその人の状況によって変わってきますが、本章では3月入社転職のスケジュール目安をご紹介します。
先に退職してから転職先を探す場合
先に現職を辞めてから転職先を探す場合は、年内いっぱいの退職を目標にスケジュールを組むのがいいでしょう。
前述の通り、3月は新年度(4月)が直前に迫っていることから企業側の採用意欲が高く、タイミングが合えばスピード内定も十分に可能です。
とはいえ、退職が年明けまでずれ込んでしまうと、現職での引き継ぎなどに時間を取られてしまい、3月入社に間に合わなくなる可能性があります。
もしやむを得ない事情で退職が年明けになる場合には、有給休暇や年末年始の休みもうまく活用しながら、情報収集だけでも在職中に進めておくようにしましょう。
失業手当を受給できるかどうかも確認しておこう
なお、先に退職してから転職先を探す場合は、事前に失業手当を受給できるかどうかを確認しておきましょう。
3月に入社できる人材を求める企業はそれなりに存在するものの、企業によっては3月ではなく4月からの入社を打診される可能性もあります。
万が一そうなった時でも、失業手当を受給できれば生活費の心配はしなくて済みます。
失業手当を受給するためには色々と条件を満たす必要がありますが、現職で1年以上の勤務歴があれば、基本的には失業手当を受給できるハズです。
自己都合退職であれば、通常2ヶ月の給付制限期間(2020年10月前の退職であれば3ヶ月)の後に、90日間は失業手当を受給できます(※)。
※…受給要件や給付制限期間・受給日数などは人によって異なるため、下記にて詳細をご確認ください。
参照:厚生労働省ハローワークインターネットサービス『基本手当について』
失業手当を受給できるかどうかで、退職後の精神的なプレッシャーも大きく変わってくるため、自身は失業手当の受給要件を満たしているのか、必ず事前に確認しておきましょう。
失業手当の受給に関して不安がある場合には、無料Zoom相談で申請に関するアドバイスが受けられる『スグペイ』がオススメです。
転職先が決まってから退職する場合
転職先が決まってから退職する場合は、働きながら転職活動を進める必要があるため、3ヶ月くらいの期間を見込んでおいた方がいいでしょう。
具体的な目安としては、年明け(1月)の早い段階で転職先が決まるのが理想です。
ただし、年末年始はほとんどの企業で採用活動がストップするため、できれば年明け前に求人への応募をスタートさせておきたいところです。
それが難しい場合であっても、年末年始の休みも活用しながら転職活動の準備を進めておき、年明けからすぐに応募を始められるようにしておく必要があります。
年末年始を挟むと転職活動にも遅れが生じやすくなるため、ゴールから逆算して余裕のあるスケジュールを組んでおきましょう。
◆働きながら転職活動を進める場合のスケジュール例(※2週間ほどの有給休暇を消化するケース)
- 12月中:準備期間(情報収集・応募書類の作成など)
- 年明け~1月下旬:転職活動(応募・面接など)
- 1月下旬~2月中旬:現職での退職処理(引き継ぎ・各種手続きなど)
- 2月中旬~2月下旬:有給休暇消化
- 3月:入社
3月入社転職を成功させるコツ

転職で3月入社を狙うのは戦略としてアリですが、内定を獲得するためにはいくつかのコツを押さえておく必要があります。
そこで本章では、3月入社転職を成功させるコツをご紹介します。
具体的には、以下の通りです。
- 3月入社の意向を明確かつ早めに伝える
- 転職エージェントを積極的に活用する
①3月入社の意向を明確かつ早めに伝える
3月入社を目指すのであれば、3月に入社したい意向を明確かつ早めに伝えることが重要です。
前述の通り、企業側からすれば4月入社の方が色々と内部調整がしやすいため、企業によっては4月入社を打診されたり、自動的に4月入社の方向で進められたりする可能性があります。
そういった事態をなるべく避けるためにも、「応募書類の入社可能日に3月と明記する」「面接で入社可能時期を聞かれた際に3月と明確に伝える」などして、3月入社の意向を明確かつ早めに伝えるようにしましょう。
②転職エージェントを積極的に活用する
3月入社転職の成功率を上げたいのであれば、転職エージェントを積極的に活用することをオススメします。
転職市場がピークを迎える2~3月頃は転職エージェントも超繁忙期に突入しますが、その前の時期は転職エージェントも比較的余裕があります。
そのため、3月入社を本気で目指している熱意を示しつつ、1月中に内定を獲得したい旨を伝えれば、転職エージェントからの積極的な求人の紹介やサポートに期待できるでしょう。
▼オススメの転職エージェントについては、下記の記事をご参照ください。
▼書類選考をなかなか通過できない場合は、書類選考なしの転職エージェントを活用するのもオススメです。
まとめ:転職で3月入社を狙うのは戦略として十分にアリ
最後にまとめておきます。
◆3月入社転職のメリット
- 企業側の採用意欲が高い
- 新年度が始まる前に業務理解を深められる
- 年末年始の休みを転職活動の準備に充てられる
◆3月入社転職のデメリット
- 入社後のサポートを十分に受けられない可能性がある
- 企業によっては4月入社を打診されることがある
3月入社の求人を出す企業はそれほど多くないものの、その時期は企業側の採用意欲が高まる傾向にあり、タイミングが合えばスピード内定も可能です。
また、3月に入社しておけば新年度が始まる前に業務理解を深められるため、あえて3月入社を狙うのも戦力としては十分にアリと言えます。
3月入社を狙うのであれば、年末年始の休みもうまく活用しながら、早め早めの行動を心掛けましょう。

ただし、3月入社にこだわりすぎるのではなく、状況に応じて4月入社にも対応できるようにしておくことをオススメします。
以上、またお会いしましょう。


