こんにちは、夢頭(ユメガシラ)です。
「面接で本音と建前はどう使い分ければいいの?」
転職活動中であれば、このような疑問を持つこともあるかもしれません。
採用面接においては、本音と建前の使い分けが重要です。
とはいえ、実際どう使い分けるべきかについては、かなり悩ましい部分かと思います。
果たして、面接で本音と建前はどう使い分ければいいのでしょうか?
今回はこの点について、書いていきたいと思います。

一応、私も転職歴は4回あり、さらに8年近く人事部として採用する側の実情も見てきましたので、多少の参考にはなるかと…。
面接では建前よりも本音をベースにするのがオススメ

「面接で本音と建前はどう使い分ければいいのか?」
この点については、人や状況によって変わってくるため、特に正解というものはありません。
ただ、個人的な見解を申し上げますと、
「迷った場合は、建前よりも本音をベースにするのがオススメ」
です。
ざっくり言えば、「本音7割:建前3割」くらいでしょうか。
「8割:2割」や「6割:4割」でもいいですが、いずれにせよ本音をベースにした方がいいかと思います。
もちろん、面接では建前よりも本音をベースにした方がいいのには、きちんとした理由があります。
これから順を追って、ご説明します。
面接では建前よりも本音をベースにした方がいい理由

ではなぜ、面接では建前よりも本音をベースにした方がいいのでしょうか?
理由としては、以下の3つが挙げられます。
- ミスマッチの防止に繋がるから
- 面接官の信頼を得やすくなるから
- 自分自身も納得できるから
①ミスマッチの防止に繋がるから
まず挙げられる理由は、ミスマッチの防止に繋がるからです。
面接を通過するには建前が必要となる場面もありますが、建前ばかりを並べていると、企業側はこちらの希望や価値観を誤解したまま採用してしまう可能性があります。
例えば、年収アップを目的に転職活動をしているにもかかわらず、印象を悪くしないために「キャリアアップがしたい」旨の建前ばかりを述べていると、企業側から仕事のやりがいを最も重視していると誤解されてしまうかもしれません。
そうなると、前職と同じ、もしくは前職よりも低い年収額を提示される可能性が高くなります…。
その点、面接でしっかりと本音を伝えることで、企業側もこちらの希望や自社とのマッチ度を正しく把握できるようになり、入社後のギャップも発生しづらくなります。
②面接官の信頼を得やすくなるから
2つ目の理由は、面接官の信頼を得やすくなるからです。
確かに建前は耳障りが良く、面接中は建前ばかりを言っていた方がリスクが少ないように思えます。
しかし、面接官はこれまでに数多くの応募者を見ているため、建前の説明や回答はすぐに見抜いてしまいます。
そのため、面接では変に取り繕わず本音ベースで話をした方が、正直さや誠実さが伝わり、結果的に面接官の信頼を得られることも多いのです。

本音を語ることで面接官との間に信頼関係を構築できれば、面接通過の可能性も高まります。
③自分自身も納得できるから
3つ目の理由は、自分自身も納得できるからです。
内定を獲得するために必要なこととわかっていても、面接中に建前を並べるのは意外とストレスがかかるものです。
その点、本音をベースにした場合は必要以上に建前を述べなくていいため、面接中のストレスも軽減されます。
仮に不採用になった場合であっても、本音をぶつけているぶん結果にも納得感を得やすく、転職活動そのものを前向きに捉えられるようになります。
本音ベースで面接を受ける際のポイント

面接では建前よりも本音をベースにした方がいいものの、その際は意識すべき点もいくつかあります。
そこで本章では、本音ベースで面接を受ける際のポイントをご紹介します。
具体的には、以下の3つです。
- 全てを正直に伝えない
- 感情論よりも論理的な説明を心掛ける
- 志望先の価値観や文化を意識する
①全てを正直に伝えない
本音ベースで面接を受ける際に勘違いしてはいけないのは、「本音を伝えること=全てを正直に伝えることではない」という点です。
例えば、面接中の雑談で趣味を聞かれた際に、正直に「お酒を飲むことです」「ギャンブルです」と伝える必要はありません。
飲酒や合法内のギャンブルは別に悪いことではないですが、面接官からあまりいい印象を持ってもらえない可能性があるため、正直に伝えるのは避けた方が賢明と言えます。
本音ベースで面接を受ける場合であっても、全てをさらけ出す必要はありません。
正直に伝えるのはリスクが伴うと思われることや、選考結果には直接関係ないことについては、無難な回答に留めておきましょう。
②感情論よりも論理的な説明を心掛ける
本音ベースで面接を受ける場合であっても、感情論よりも論理的な説明を心掛けるようにしましょう。
感情に訴えかけて面接官の共感を得るのも1つの方法ですが、感情論は主観的で客観性に欠けるため、多くの場面で説得力が弱くなります。
例えば、前職の退職理由について聞かれた際に、単に「前職の年功序列の風土に嫌気がさした」と自らの感情を訴えるよりも、「なぜ自分は年功序列が嫌で、どういった環境で働きたいのか」を具体的かつ、論理的に伝えた方が面接官からの納得感も得やすくなります。
本音ベースで話すとついつい感情が先行しがちですが、多くの面接官は応募者の背景や根拠を重視するため、なるべく論理的に話すようにしましょう。
③志望先の価値観や文化を意識する
本音ベースで面接を受ける場合であっても、志望先の価値観や文化を意識することは必要です。
どんなに熱意や優れたスキルを有していたとしても、志望先の価値観や文化にマッチしていないと内定に繋がりにくいのは、本音ベースで面接を受ける際も同様です。
無理に合わせる必要はありませんが、事前に志望先の価値観や文化についてリサーチしておき、自分と重なる部分があれば積極的にアピールしていきましょう。

もし違いがある部分について面接官から深堀された場合には、その差をどう調整するかを説明するのがいいでしょう。
面接で本音と建前を使い分けることに罪悪感を抱く必要はなし

ちなみにですが、面接で本音と建前を使い分けることに対して、罪悪感や後ろめたさを抱く必要は一切ありません。
なぜなら、建前は別に嘘ではなく、相手と信頼関係を構築するためのコミュニケーションスキルの1つであるからです。
また、面接で本音と建前を使い分けているのは、企業側も同様です。
例えば、
- 「弊社は自主性を尊重しています」 → 実際は放任主義で、サポート体制や教育制度が整っていない可能性がある
- 「(求職者の希望年収について)希望に沿った形になるよう調整します」 → 年収額は社内で既に確定しており、実際は交渉の余地がない可能性がある
- 「(内定について)前向きに検討します」 → 実際は既に内定者が固まっている可能性がある
といったように、企業側も都合の悪いことについては、本音ではなく建前を伝えるケースは珍しくありません。
このように、面接で本音と建前を使い分けるのは当然のこととも言えるため、特に罪悪感や後ろめたさを抱く必要はないのです。

転職活動においては、適度なドライさも必要です。
まとめ:転職の最終的な目的は内定を得ることではない
最後にまとめておきます。
◆面接では建前よりも本音をベースにした方がいい理由
- ミスマッチの防止に繋がるから
- 面接官の信頼を得やすくなるから
- 自分自身も納得できるから
◆本音ベースで面接を受ける際のポイント
- 全てを正直に伝えない
- 感情論よりも論理的な説明を心掛ける
- 志望先の価値観や文化を意識する
面接での本音と建前の使い分けに迷った場合には、個人的には本音をベースにすることをオススメします。
確かに建前は耳障りが良いものの、建前ばかりを並べていてはミスマッチが生じる可能性も高くなります。
転職の目的は、あくまで自分の希望を実現できる仕事や環境を見つけることです。
内定を得ることが最終的な目的ではないため、その点は勘違いしないようにしましょう。

私の本音は「自由に昼寝ができる職場で働きたい」なのですが、その場合はどのような建前を述べればいいのでしょうか?

………。
以上、またお会いしましょう。