こんにちは、夢頭(ユメガシラ)です。
「今の職場では通勤手当の支給がないみたいなんだけど、これって違法じゃないの?」
通勤手当がない職場にお勤めの方や転職予定の方であれば、このような疑問を抱くことがあるかもしれません。
通勤手当とは、従業員の通勤にかかる交通費を支給する手当です。
支給額や上限額などの細かいルールは職場によってさまざまですが、通勤手当は支給されるのが一般的です。
しかしながら、中には「通勤手当は一切支給しない」と定めている職場も存在します。
果たして「通勤手当を一切支給しない」という定めは、違法にはならないのでしょうか?
今回はこの点について、書いていきたいと思います。

一応、私も社労士の資格を有しており、さらに人事部としての実務経験も8年近くありますので、多少の参考にはなるかと…。
通勤手当の支給がなくても違法ではない

さて、さっそく結論を申し上げますと、
「通勤手当の支給がなくても違法ではない」
です。
意外かもしれませんが、通勤手当は法律で支給が義務付けられているものではなく、あくまで福利厚生の一種です。
そのため、通勤手当を支給するか否かは、職場が自由に決められるのです。
よって、通勤手当を一切支給しない職場であっても、特に問題はありません。

ほとんどの職場では通勤手当が支給されるため、「通勤手当の支給は義務」のように思ってしまいがちですが、実はそうではないのです…。
通勤手当の支給がない場合の対処法

さて、いくら「通勤手当の支給がなくても違法ではない」とは言っても、できれば通勤手当はもらいたいものです。
そこで本章では、通勤手当の支給がない場合の対処法について解説します。
もちろん通勤手当を確実にもらえる方法は存在しませんが、何もしないよりかはマシだと思いますので、一度ご確認ください。
入社前のケース
入社前のケースであれば、その職場に「通勤手当の支給があるか否か」必ず確認するようにしましょう。
前述の通り、通勤手当は支給されるのが一般的ですが、中には一切支給しない職場も存在します。
「通勤手当は支給されるハズ」と勝手に思い込んでいると、思わぬ後悔をする可能性があります。
確認方法としては、まずは求人票を確認してみましょう。
たいていの求人票には、通勤手当についての記載があるハズです。
もし求人票に記載がない場合には、内定後にそれとなく聞いてみましょう。
内定をもらう前の面接時に聞いてもいいですが、やはり内定後に聞くのが無難かと思います。
「通勤手当の記載がない → そもそも通勤手当が存在しない」という可能性もあるため、必ず事前に確認しておきましょう。

中には入社前に通勤手当について一切言及せず、入社後に通勤手当がないことを明かす悪質な企業も存在するため、注意が必要です。
▼ブラック企業の兆候については、下記の記事をご参照ください。
在籍中のケース
では、実際に通勤手当の支給がない職場に在籍中のケースでは、どうすればいいでしょうか?
対処法としては、以下の2つがあります。
- 「通勤手当を支給してほしい」と地道に伝えていく
- 職場の近くに引っ越す
まず思い付く対処法としては、「通勤手当を支給してほしい」と地道に伝えていくことです。
具体的には、人事考課の時などに職場への要望として、「通勤手当を支給してほしい」と地道にアピールをしていくのです。
もちろん一個人の要望が通る可能性は極めて低いですが、多くの従業員からそのような要望があれば、多少なりとも効果があるかもしれません。
「通勤手当は支給されるのが一般的」というのは経営者も知っているハズなので、粘り強く伝えていれば、いつかは支給されることがあるかもしれません。

少なくとも、何も言わないよりかはマシでしょう。
職場側から勝手に動いてくれることは、まずありませんので…。
また、状況的に可能であれば、職場の近くに引っ越すというのも1つの手です。
職場の近くに引っ越して、そもそも通勤費の負担を0もしくは減らすことができれば、通勤手当の支給がないことの影響は無くなります。
また、職場が近くなれば「通勤時間を短縮できる」というメリットもあるため、状況的に可能であれば検討してみる価値はあるかと思います。
▼職場が近いことのメリットについては、下記の記事をご参照ください。
まとめ:基本的に通勤手当は支給されるべきもの
最後にまとめておきます。
- 通勤手当は法律で支給が義務付けられているものではないため、通勤手当の支給がなくても違法ではない
- 入社前であれば、その職場に「通勤手当の支給があるか否か」必ず確認するようにする
- 通勤手当の支給を希望するのであれば、地道にその旨を伝えていくことも必要である
繰り返しになりますが、通勤手当は法律で支給が義務付けられているものではないため、通勤手当の支給がなくても違法にはなりません。
とはいえ、ほとんどの職場が通勤手当を支給していることを鑑みれば、通勤手当の支給を頑なに拒む職場はやや危険な感じがします。
働く従業員のことを考えれば、基本的に通勤手当は支給されるべきでしょう。
それすらケチる職場には、誠実性はあまり期待しない方がいいかもしれません。
個人的には、そう思います。

私の現職(『自宅警備員』)は完全在宅のため、通勤手当の支給について気を揉む必要はなさそうですね。

………。
以上、またお会いしましょう。