こんにちは、夢頭(ユメガシラ)です。

うおーーーーっ!

いきなりどうしたんですか⁉

実は、この前退職した職場から「離職票」が届かないのです。
これはもう、『バルス』を唱えていいレベルですよね?

とりあえず落ち着いてください…。
個人的な都合で、天空の城を滅ぼしてはいけません。
離職票は、離職したことを公的に証明する書類です。
失業保険の受給の際に必要になる他、過去の在職も証明してくれる重要な書類です。
「そんな重要書類が届かないなんて、これは嫌がらせだ!」
などと思ってしまうかもしれませんが、届かないのには何かしらの原因があるハズですので、まずは冷静になってその原因を分析する必要があります。
果たして離職票が届かない時は、どうすればいいのでしょうか?
今回はこの点について、書いていきたいと思います。

一応、私も社労士の資格を有しており、さらに人事部としての実務経験も8年近くありますので、多少の参考にはなるかと…。
▼源泉徴収票が届かない場合は、下記の記事をご参照ください。
離職票の発行義務

本題に入る前に、1つ注意点があります。
それは…、
職場には全ての退職者に離職票を発行する義務はなく、希望した退職者のみに発行すればいい
ということです。
つまり、既に次の転職先などが決まっているなどの理由で、失業保険を受給する予定がなく離職票が不要という退職者には、職場には離職票の発行義務はないのです。
この点が、源泉徴収票とは違います(※源泉徴収票は全ての退職者に発行義務があります)。
実は、このことが届かない理由の一因となる可能性もあります(※後ほどご説明します)。
離職票が届かない理由

それでは離職票が届かない場合の考えられる理由を、以下で見ていきたいと思います。
①発行の手続きが遅れているから
離職票が手元に届くまでの目安は、退職日からだいたい2週間前後です。
「もっと早くよこせ」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実はこれには理由があります。
というのも、離職票自体は職場で作成しますが、その後にハローワークに提出をして受理されないと、離職票は完成しないからです。
途中でハローワークの処理が入る関係上、手元に届くまでに2週間前後ほどかかってしまうのです。
そのため、一般的に退職者が激増する3~4月頃は、ハローワークも超繁忙期に入るため、離職票の発行が遅れがちになります。
この時期に退職する場合には、注意が必要です。
なお、どうしても早く欲しいという場合には、退職前に担当部署(人事部など)にその旨を伝えておくといいでしょう。
※それで必ずしも早くなるとは限りませんが、多少は優先して処理してくれるハズです。

ちなみに、最終月の給与が確定していなくても離職票は発行できますので、その点は考慮する必要はありません。
②送付先が間違っているから
単純に送付先が間違っていて、届かない可能性もあります。
退職後に引っ越したり、実家に戻ったりする場合です。
当然ながら、退職後に住所が変わることを知らせていなければ離職票は届きませんので、ご注意ください。
※たいていは退職前に住所の変更がないか確認されるハズですが、伝えていない場合は届かない可能性が高いです。

なお、転送届を出していても、登録までに1週間前後かかります。
その間に行き違いになる可能性もありますので、ご注意ください。
③離職票が不要と思われているから
これが、先ほど少し触れた件になります。
前述の通り、離職票が不要という退職者には、職場には離職票の発行義務はありません。
よって、何かしらの手違いで職場の担当者が離職票は不要と勘違いしていて、それで離職票が届かない(作成されていない)可能性もあります。
基本的には、退職前の面談時などに離職票が必要かどうか確認されるハズです。
しかしながら、それも確認せずに勝手に離職票が不要と決めつけてきたりする、いい加減な職場も存在します…。
また、必要だと申告しない限り基本的に発行しないという、不親切な職場もたまに存在します…。
離職票は黙っていても自動的に届くものだと思っていると、いつまで経っても届かない場合があるので、注意が必要です。

もし退職前に「離職票は不要」と伝えていた場合には、どうすればいいのでしょうか?

その場合でも、「必要になったので、やっぱり発行してほしい」と連絡すれば、離職票を発行してもらえるので大丈夫です。
離職票が届かない時の対処法

それでは、実際に離職票が届かなかった時の対処法を見ていきましょう。
①前の職場に連絡する
まぁ、当然といえば当然のことですが…。
前述の通り、そもそも離職票が不要と思われていたら、いつまで待ってても離職票は届きませんので、確認した方がいいかと思います。
連絡するタイミングがなかなか難しいとは思いますが、2週間を1つの目安として、それを過ぎたら一度連絡してみましょう。

もしも円満退職でなかった場合には気まずいかもしれませんが、離職票の交付請求は当然の権利なので、大丈夫です。
②ハローワークに相談する
たまにですが、何度催促しても離職票が届かない場合もあります。
その場合は、ハローワークに相談してみましょう。
ハローワークから職場に催促をしてくれます。
なお、ハローワークに相談したからといって、ご自身に不利益が生じることはありませんので、その点は安心してください。
離職票が届かなくても仮手続きが可能

もし、職場の不手際などで離職票の発行が遅れている場合には、ハローワークで失業保険受給の仮手続きを行うことも可能です。
仮手続きとは、退職日の翌日から12日が経過しても離職票が手元にない場合に、離職票なしでも先に手続きを進めることができるという、いわば特別措置のようなものです。
離職票の発行が遅れると、それだけ失業保険の受給も遅れてしまいますが、仮手続きを進めることでその遅れを防ぐことができます。
ただし、仮手続きから4週間後の「失業認定日」には離職票が必要ですので、それまでには入手しておく必要があります。
※仮手続きの方法や開始可能時期、必要書類などは各ハローワークによって異なりますので、事前に最寄りのハローワークで確認しておくことをオススメします。
失業保険の受給期限に注意

さて、離職票が届かない時の最大の注意点としては、失業保険の受給には期限(原則として、離職日の翌日から1年間)があるということです。
たとえ失業保険を受給中であっても、途中で期限が到来するとそこで受給を打ち切られてしまいます。
期限が到来してしまうと、残りの失業保険は受給できなくなってしまうので、要注意です。
期限についての詳細は、下記のリンク先の『受給期間』をご参照ください。
出典:厚生労働省ハローワークインターネットサービス『基本手当について』
まとめ:離職票はとりあえず発行してもらっておいた方が無難
最後にまとめておきます。
- 離職票が不要と思われている場合もあるので、2週間待っても届かない場合は、前の職場に連絡する
- 前の職場に何度催促しても離職票が届かない場合には、ハローワークに相談する
- 離職票の発行が遅れている場合には、ハローワークで失業保険受給の仮手続きを行うことも可能である
- 失業保険の受給には期限(原則として、離職日の翌日から1年間)があるので、要注意である
失業保険を申請する際には、離職票が必須です。
個人的には、現時点で不要だとしても、離職票はとりあえず発行してもらっておいた方が無難だと思います。
仮に次の転職先で骨をうずめる覚悟であったとしても、何があるかはわかりませんので…。

それで、あれから離職票は届いたのですか?

いやぁ、よく考えたら私はずっと『自宅警備員』なので、そもそも前職も何もありませんでした。

………『バルス』。
▼離職票が勝手に自己都合退職にされていた時の対処法については、下記の記事をご参照ください。
以上、またお会いしましょう。