起業のための退職でも失業保険は受給できる?

起業のための退職でも失業保険は受給できる?

こんにちは、夢頭(ユメガシラ)です。

モブタロウ
モブタロウ

ぐおーーーーっ!

ユメガシラ
ユメガシラ

いきなりどうしたんですか⁉

モブタロウ
モブタロウ

実は勢いで脱サラしたのですが、いまだに開業のメドすら立っていません…。
このままでは飢え死にしてしまいます。

ユメガシラ
ユメガシラ

それは大変ですね…。
失業保険は申請していないのですか?

モブタロウ
モブタロウ

えっ!?

起業のための退職では、失業保険は受給できないのでは?

ユメガシラ
ユメガシラ

そんなことはありません。
要件を満たせば、受給できる可能性はあります。

起業準備中の方の中には、「起業のための退職では失業保険を受給できない」と思われている方も、いらっしゃるかもしれません。

確かに起業のために退職したのであれば、再就職を前提にしていないので、失業保険の受給対象にならないようにも思えます。
しかしながら、起業活動率を高めたいという国の方針もあり、平成26年の改正により「独立・起業準備中の人でも失業保険を受給できる」ようになっています。

もちろん受給するためには要件を満たす必要がありますが、失業保険を受給できれば大きな支えになるハズです。

今回はこの点について、書いていきたいと思います。

ユメガシラ
ユメガシラ

一応、私も社労士の資格を有しており、更に失業保険の受給手続きも実際に経験しておりますので、多少の参考にはなるかと…。

起業準備中に失業保険を受給するための要件

それでは、起業準備中の方が失業保険を受給するための要件とは、どのようなものでしょうか?

具体的には、下記の2つの両方を満たせば、失業保険(基本手当)の受給対象者となります。

  1. 退職日以前の2年間に雇用保険の被保険者として11日以上働いた月が12ヶ月以上であること
  2. 規定回数の求職活動を行うこと

お気付きの方もいらっしゃるかもしれませんが、実は普通に再就職を目指す場合と要件は同じです。

それぞれの要件について、以下で見ていきたいと思います。

①退職日以前の2年間に雇用保険の被保険者として11日以上働いた月が12ヶ月以上であること

まずは、雇用保険の被保険者期間の要件を満たす必要があります。
基本的には、直近で退職した職場で1年以上の勤務歴があれば対象となるハズです。

もちろん、会社都合退職(倒産や解雇等)の場合の優遇措置等もありますので、詳細は下記のリンク先の『受給要件』をご参照ください。

出典:厚生労働省ハローワークインターネットサービス『基本手当について』

万が一、今回の離職票だけでは要件を満たさない場合であっても、今回の離職日から2年前までの間に就職していた他の離職票があれば、合算して要件を満たせる場合があります。
該当する方は手持ちの全ての離職票を持って、ハローワークで確認してもらいましょう。

また、離職票を紛失した場合であっても、在籍していた職場から再発行してもらえますので、連絡してみましょう。

ユメガシラ
ユメガシラ

離職票の交付請求に期限はありません。
なので、かなり昔であっても連絡すれば再発行してもらえます。

▼離職票が届かない場合は、下記の記事をご参照ください。

②規定回数の求職活動を行うこと

これは、通常の再就職を目指す場合と同じく「ハローワークが認める求職活動(職業相談や職業紹介、職業訓練等)を規定回数行うこと」です。
詳細は下記のリンク先の『求職活動の範囲』を参照してください。

出典:厚生労働省ハローワークインターネットサービス『雇用保険の具体的な手続き』

なので、

起業のための退職であっても、求職活動と同時進行で起業の準備を行っているのであれば、失業保険の受給対象になります。
※あくまで受給の対象になるのであって、受給が確約されるわけではありませんので、そこはご注意ください。

しかしここで、
「起業を目指しているのであれば、求職活動を行わないのではないか?」
と疑問に思われる方も、いらっしゃるかもしれません。

実は、この「求職活動と同時進行で起業の準備を行っている」という状態ですが、「起業できなかった時の保険のために求職活動を行っている場合」でもOKなのです。

なので、起業の気持ちの方が強い場合であっても、万が一の保険のために同時進行で求職活動を行っていれば、受給対象者となりえるのです。
これであれば、要件に合致する方も多いのではないでしょうか?

ただし、起業の気持ちが完全に100%であって再就職する気が一切ないのであれば、受給対象者にはなりません。
※その場合はそもそも求職活動も行っていないと思いますので、その時点で受給対象者にはなりませんが…。

当然ながら、

失業保険を受給することだけを目的として偽装の求職活動を行えば、不正受給になります。

この点は、くれぐれもご注意ください。

起業準備中に失業保険を受給できなくなるケース

このように、起業準備中であっても再就職の可能性がある人は、失業保険の受給対象になります。

よって、起業の準備段階が終了したとみなされる場合には、再就職の可能性も0になったとみなされ、受給の対象外となります。

具体的には、

  • 開業届を提出した場合
  • 事務所用の物件の賃貸借契約を締結した場合
  • 外注先と業務委託契約を結んだ場合

などの場合です。

開業届を提出した場合は当然としても、取引先と契約を結んだ場合でも準備段階が終了したとみなされるため、注意が必要です。

「再就職手当」もある

先ほど「起業の準備段階が終了したとみなされる場合には、受給の対象外となる」と述べましたが、その場合でも受給できる手当があります。

実は、失業保険には通常の「基本手当」の他にも様々な手当があり、その中に「再就職手当」というものがありまして、それを受給できる可能性があるのです。

「再就職手当」とは、「基本手当」の一定基準を受給する前に再就職を決めた人に対してご褒美的に支給される手当で、早期再就職を促す目的で作られた手当です。
そして、開業も再就職と同じ扱いになるため、早期に開業できた方も受給できる可能性があります。

「再就職手当」はご褒美的に支給される手当であるため、「基本手当」の60~70%の支給金額になってしまいますが、全く受給できないよりかは断然いいと思います。

要件等の詳細は、下記のリンク先の『再就職手当について』を参照してください。

出典:厚生労働省ハローワークインターネットサービス『就職促進給付』

まとめ:とりあえず申請の手続きだけでも進めましょう

最後にまとめておきます。

  • 起業準備中であっても、起業できなかった時の保険のために求職活動を行っていれば、失業保険の受給対象になる
  • 起業の準備段階が終了したとみなされる場合には、受給の対象外になるので要注意
  • 起業の準備段階が終了したとみなされる場合でも、「再就職手当」を受給できる可能性があるので要確認

冒頭でも述べた通り、起業活動率を高めたいというのが国の方針ですし、コロナの影響で今後は独立や起業の促進が更に加速するかもしれません。

起業準備期間中は収入0の方がほとんどでしょうから、失業保険は再就職だけでなく起業を目指す方にとっても大きな味方になるハズです。

実際に受給できるかどうかはともかく、申請の手続きだけでも進めておくことをオススメします。

ユメガシラ
ユメガシラ

それで、あれから失業保険の申請の手続きは進めているのですか?

モブタロウ
モブタロウ

いやぁ、よく考えたら私はずっと『自宅警備員』だったので、離職票も失業保険も何もありませんでした…。

ユメガシラ
ユメガシラ

………。

以上、またお会いしましょう。

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