こんにちは、夢頭(ユメガシラ)です。
「オファー面談で内定が取り消しになる可能性はあるの?」
転職活動中であれば、このような疑問をお持ちの方も多いかと思います。
オファー面談(内定者面談)とは、内定者に対して企業が実施する面談のことで、主に労働条件のすり合わせや入社の意思確認などを行います。
せっかく苦労して内定を得たにもかかわらず、内定者面談によって内定が取り消されたら、たまったものではありません。
果たして、オファー面談で内定が取り消しになる可能性はあるのでしょうか?
今回はこの点について、書いていきたいと思います。
一応、私も転職歴は4回あり、さらに8年近く人事部として採用する側の実情も見てきましたので、多少の参考にはなるかと…。
オファー面談で内定が取り消しになることは基本的になし
先に結論を申し上げますと、オファー面談で内定が取り消しになることは基本的にありません。
というのも、内定が出た時点で内定者と企業の間には雇用契約が成立している関係上、内定の取り消しは法的には解雇に当たるからです。
法律上は、「解雇は客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合には、その権利を濫用したものとして無効」と定められています(労働契約法第16条)。
そのため、オファー面談で内定が取り消しになる可能性は「基本的にはない」と考えて問題ありません。
例外的に内定取り消しになるケース
前述の通り、内定の取り消しは法的には解雇に当たるため、オファー面談で内定が取り消しになることは基本的にありません。
しかし逆に言えば、オファー面談中(もしくは前後)に解雇事由に該当するような重大な詐称が発覚した場合には、例外的に内定が取り消されることもあるということです。
重大な詐称とは、事前にわかっていれば、その人を採用しなかったと認められるような詐称のことで、例えば以下のようなものが挙げられます。
- 応募資格が大卒以上の求人において、高卒者が大卒と偽ったケース
- 特定の資格や免許を必要とする職種の求人において、無資格者が有資格者と偽ったケース
- お金を扱う職種の求人において、過去に窃盗歴のある者がその事実を隠したケース
このような重大な詐称が発覚した場合には、内定が取り消しになる可能性があります。
なお、重大な詐称は入社後に発覚する可能性もあり、発覚した時点で解雇されることもあるため、経歴の詐称は絶対にやめておきましょう…。
オファー面談に臨む際の注意点
さて、「オファー面談で内定が取り消しになることは基本的にない」とは言っても、オファー面談に臨む際はいくつかの注意点があります。
そこで本章では、オファー面談に臨む際の注意点をご紹介します。
具体的には、以下の3つです。
- 希望条件に優先順位を付けておく
- 謙虚な姿勢を崩さない
- その場で内定を承諾しない
①希望条件に優先順位を付けておく
オファー面談に臨む際は、あらかじめ希望条件に優先順位を付けておきましょう。
「少しでもいい条件で入社したい」という気持ちもあるかと思いますが、全ての希望を通すのは困難です。
要望が多すぎると企業からの印象も悪くなってしまうため、あらかじめ希望条件に優先順位を付けておき、「これだけは譲れない」という条件から交渉することをオススメします。
②謙虚な姿勢を崩さない
前述の通り、内定が出た時点で内定者と企業の間には雇用契約が成立していることから、内定後は応募者側が企業を選ぶ立場に変わります。
そのため、オファー面談は採用選考とは違い、こちらが優位な立場にあると言えますが、だからといって上から目線になるのは避けるべきです。
実際に入社した時のことも考えれば、オファー面談はこれまでと同様、謙虚な姿勢を崩さずに臨むべきでしょう。
立場が逆転した途端に態度が大きくなるような人は、周囲から敬遠されやすくなりますので…。
③その場で内定を承諾しない
オファー面談においては、その場で内定を承諾してしまわないよう注意が必要です。
提示された労働条件に問題がなかった場合であっても、いったん持ち帰って冷静に判断する時間が必要です。
特に他社でも内定を得ているのであれば、そちらの条件との比較もしておく必要があります。
当然ながら、入社できるのは1社のみです。
選択を見誤らないためにも、その場で内定を承諾することはせず、最終回答は後日にするようにしましょう。
オファー面談に関するよくある質問
本章では、オファー面談に関するよくある質問をQ&A形式でご紹介します。
Q.オファー面談の実施をこちらから依頼することはできる?
できます。
オファー面談の実施は任意であるため、企業によっては実施されないこともあります。
ただし、その場合であっても、こちらから実施を依頼することは可能です。
企業側もなるべく内定辞退者は出したくないため、依頼すれば面談に応じてくれる可能性は十分にあります。
Q.オファー面談で年収交渉はできる?
できます。
オファー面談が実施される場合には、その面談時に条件を提示してくる企業が多いため、その場で(もしくはその前に)年収交渉を行うことができます。
▼転職時の年収交渉を行うタイミングについては、下記の記事をご参照ください。
Q.オファー面談後に内定辞退はできる?
できます。
オファー面談の段階ではまだ内定を承諾していないため、オファー面談後に内定を辞退しても問題はありません。
ただし、内定を辞退する場合には、なるべく早めに伝えるようにしましょう。
▼内定辞退が気まずい時は、下記の記事をご参照ください。
まとめ:オファー面談もビジネスシーンの1つ
最後にまとめておきます。
- オファー面談で内定が取り消しになることは基本的にない
- オファー面談中(もしくは前後)に解雇事由に該当するような重大な詐称が発覚した場合には、例外的に内定が取り消されることもある
◆オファー面談に臨む際の注意点
- 希望条件に優先順位を付けておく
- 謙虚な姿勢を崩さない
- その場で内定を承諾しない
解雇事由に該当するような重大な詐称が発覚しない限り、オファー面談で内定が取り消しになることはありません。
オファー面談においては応募者と企業は対等な立場、むしろ応募者側が有利な立場にあるため、よりよい条件で入社できるよう交渉を持ちかけることも可能です。
とはいえ、有利な立場にあるからといって、上から目線になったり謙虚な姿勢を崩したりするのは避けるべきです。
そういった意味では、オファー面談はビジネスシーンの1つとも言えます。
オファー面談に臨む際は、社会人としてふさわしい振る舞いを心掛けるようにしましょう。
オファー面談は、「新規顧客との取引」のような感覚で臨むのがいいかもしれません。
以上、またお会いしましょう。