こんにちは、夢頭(ユメガシラ)です。
資格試験に限ったことではないですが、勉強の鉄則として、
「完璧を目指さない」
「合格したいなら、完璧主義をやめよ」
なんてことを、よく耳にするかと思います。
この点について、私個人の見解は…、
「まさしくその通り!」
だと思います。
いつもは一般論に対して、否定することが多い私なんですが…。
この点については、全くの同意見です。
特に合格率1桁台の難関資格になればなるほど、完璧主義は大きな障害となります。
かくいう私も、かつてはA型の几帳面で、完璧主義者の典型例みたいな人間でしたが、途中から完璧主義は完全に捨て去りました。
それはなぜかというと…、
「完璧主義をやめなければ試験には受からない」と悟ったからです。
※この点については、我ながらファインプレー級の気付きだったと思います。
もしもあなたが、ご自身が完璧主義だという自覚があるようでしたら、今すぐに完璧主義をやめることをオススメします。
完璧主義は資格試験にとって、致命的となりかねません。
今回はこの点について、書いていきたいと思います。

一応、私も日商簿記(2級と1級)を取得しており、さらに働きながら社労士試験に合格した実績もありますので、多少の参考にはなるかと…。
▼資格の勉強計画の立て方については、下記の記事をご参照ください。
実務での完璧主義の有用性

最初にお断りしておきますが、決して完璧主義を否定するわけではありません。
ここでは、あくまで資格試験において限った話になります。
世の中には正確性重視の仕事もあり、そういった状況では完璧主義は大きなアドバンテージとなることも多いです。
例えば、人事や経理のような事務職などが該当すると思います。
ですが、コンピューターのような正確さで実務ではブイブイ言わせているような方であっても、資格試験になるとからっきしで、何度受験しても全くダメだったりします。
逆に、実務で細かいミスを連発するような方であっても、なぜか資格試験はあっさり合格してしまったりします。
この差は一体、何なのでしょうか?
もうおわかりだと思いますが、「完璧主義であるかどうか」の差です。
このように完璧主義は実務においては有用である反面、資格試験においては大きな障害となってしまうのです。
完璧主義が資格試験において致命的となる理由

それでは、なぜ完璧主義は資格試験において致命的となってしまうのでしょうか?
理由としては、以下の4つが挙げられます。
- 勉強が先に進まないから
- 肝心の勉強時間が奪われるから
- 挫折しやすいから
- そもそも資格試験の傾向と合わないから
①勉強が先に進まないから
完璧主義者は、テキストの1ページ目から順番に完璧に進めていかないと気が済まない傾向が強いです。
1ページ目からというのはまだしも、「完璧に理解しないと先に進めない」というのが問題です。
これでは勉強の進みが著しく悪くなります。
ほとんどの試験は、年に1回もしくは数回しか受験できません。
よって、それに合わせて勉強期間も制限されるハズです。
そのような状況であるにもかかわらず、勉強が進まないというのは致命的になりかねません。
②肝心の勉強時間が奪われるから
完璧主義者は、テキストやノートの美しさにこだわる傾向が強いです。
テキストやノートを美しくまとめることは別に悪いことではないのですが、こだわり過ぎはよくありません。
なぜなら、テキストやノートを美しくまとめる行為は単なる作業であり、勉強(インプット)にはなってないからです。
ですが、完璧主義者はそこにこだわり過ぎて、肝心の勉強時間を奪われてしまうのです。
これでは本末転倒です。
③挫折しやすいから
完璧主義者は、完璧主義であるがゆえにストレスもたまりやすくなります。
例えば、以下のようなケースになってしまったら、どうなるでしょうか?
- いざ次のステージに進んだが、前のステージで勉強したことをかなり忘れていることに気付いた
- 美しくまとめたノートに不注意でコーヒーをこぼしてしまった
恐らくどちらのケースでも大きなストレスを感じてしまい、モチベーションが大きく下がってしまうのではないでしょうか。
このように、完璧主義者はこだわりが強いがゆえに、ストレスを感じやすくなります。
結果として、挫折しやすくなってしまうのです。
④そもそも資格試験の傾向と合わないから
実は、これが最も大きかったりします。
なんと、多くの資格試験は、完璧主義者は受からせないような構成の試験を作成してきます。
資格試験において最も重要視されるのは、基礎の部分(難易度Aの部分)です。
そしてその部分が、最大の得点源になります。
「基礎の部分をいかに取りこぼさないか」
これこそが資格試験の肝といっても、過言ではないかと思います。
しかしながら、完璧主義者は基礎の部分(難易度A)以外の細かい部分(難易度C)まで、完璧にマスターしようとします。
確かに、細かい部分も本試験に出題されることもあります。
しかしながら、基礎の部分に比べると圧倒的に比率は低いです。
しかもそういう部分は多くの受験生が不正解なので、合否には影響しません。
このように、完璧主義は資格試験の傾向と合わないのです。
完璧主義をやめる方法

それでは、完璧主義をやめるにはどうすればいいのでしょうか?
完璧主義は性格のようなものですから、そう簡単にやめることはできないと思います。
また、あくまで資格試験に限った話ですので、全ての面において完璧主義をやめる必要はありません。
そこで、私なりに考えた『資格試験限定の完璧主義のやめ方』をご紹介します。
具体的には、以下の2つです。
- 中途半端でも先に進む
- テキストやノートをあえて汚す

私も実際にこの方法を使って、何とか合格までたどり着けました。
なので、多少の参考にはなるかと…。
①中途半端でも先に進む
完璧主義者は、現時点のステージが完璧にならないと次へ進めません。
これが本当に厄介で、完璧主義者が途中で挫折する大きな要因です。
なので、とりあえず中途半端でも先に進みましょう。
具体的には、ステージごとに期限を設けて、それを過ぎたらどんなに中途半端であっても、次のステージに進むと決めるのです。
例えば、社労士試験は10科目ありますので、1科目ごとにインプットの期限を定めておくなどです。
中途半端な状態で次のステージに進むというのは、完璧主義者にとってはかなり抵抗があると思います。
私も実際にそうでした。
また、
「現行のステージを完璧に理解していないのに、さらに応用した次のステージに進んでも理解できるわけないじゃないか!」
という見解もあるかと思います。
確かに、それはごもっともだと思います。
ですが、とりあえず進んでみましょう。
とにかく先に進むことが、重要なのです。
わからなくても、どんどん先に進みましょう。
完璧主義をやめるためには、とにかく先に進むクセをつけることです。
まずは、ここから始めてみましょう。
それと不思議なもので、わからないまま学習を進めていったとしても、だんだんとその分野の根底理論みたいのものが見えてきたりするものです。
そうなると、今まで理解できなかった部分が後になって少しずつわかってくるという現象が発生します。
これは「完璧に理解してからでないと先に進まない」スタンスでは、なかなか味わえない体験だと思います。

これを体験すると、勉強も少しは楽しくなるかもしれません。
②テキストやノートをあえて汚す
完璧主義者は、ついテキストやノートの美しさを追及してしまいます。
これもかなり厄介で、完璧主義者の勉強時間が大幅に奪わる要因です。
なので、テキストやノートをあえて汚してしまいましょう。
これもかなり抵抗があるとは思いますが、個人的にはかなりオススメです。
もう、新品をグッシャグッシャにしてやりましょう。
不思議なもので一度汚れてしまうと、あれだけこだわっていた美しさなんてどうでもよくなります。
こうなってしまえば、テキストやノートはもはや、ただの勉強するための道具に過ぎません。
想像以上に勉強に集中できると思います。
※ただし、実行する場合は自己責任でお願いします。

すみません。
汚し過ぎて、文字が読めなくなってしまったのですが…。

何事にも限度ってものがあります…。
まとめ:完璧主義者は資格試験への挑戦権すら得られない
最後にまとめておきます。
◆完璧主義が資格試験において致命的となる理由
- 勉強が先に進まないから
- 肝心の勉強時間が奪われるから
- 挫折しやすいから
- そもそも資格試験の傾向と合わないから
◆完璧主義をやめる方法
- 中途半端でも先に進む
- テキストやノートをあえて汚す
しつこいようですが、資格試験に関しては、完璧主義は致命的になりかねません。
たとえ成績上位の合格者であっても、理解していない部分を残したまま本番に臨んでいることがほとんどです。
完璧な状態で本番に臨める受験生など、まず存在しません。
「完璧な状態にしないと本試験には挑めない」というスタンスでは、永遠に本試験には臨めません。
当然ながら、試験を受けなければ、絶対に合格できません。
こうなってしまうと、「完璧主義者は資格試験への挑戦権すら得られない」のかもしれません。
かなり辛辣ですが…。

狙うのは満点や高得点ではなく、あくまで合格です。
そこはお忘れなきよう、ご注意ください。
以上、またお会いしましょう。