こんにちは、夢頭(ユメガシラ)です。
「全く仕事を覚えられず、このままでは試用期間中にクビになるのではないか?」
「試用期間中に3日間も病欠してしまい、もしかしたら本採用が見送られるのではないか?」
試用期間中に思うようなパフォーマンスを発揮できず、このように悩んでしまう方もいらっしゃるもしれません。
試用期間とは、文字通り「お試しの期間」のことで、企業側が新規入社者の従業員としての適性(勤務態度や能力等)を判断するために設けられている期間です。
試用期間の長さはさまざまですが、1~6ヶ月が一般的で、最長でも1年が限度とされています。
このように試用期間は従業員としての適性を見るのが主目的であるため、どうしても周囲から見られているという意識が働いてしまうかもしれません。
果たして、試用期間はどのように乗り切ればいいのでしょうか?
今回はこの点について、書いていきたいと思います。
一応、私自身も転職を4回しており、さらに人事部として中途入社者のフォローを何度もしてきましたので、多少の参考にはなるかと…。
試用期間であっても、簡単にはクビにならない
さて、試用期間中の方にとって最大の懸念点は、「試用期間中に適正がないと判断されたら、クビになるのではないか?」という点かと思います。
ただ、この点については、特に心配無用です。
というのも、試用期間は長期の労働契約を前提として設けられているため、『正当な理由』がない限り、簡単にクビになる(本採用を見送られる)ことはないからです。
なお、クビになる(本採用を見送られる)際の『正当な理由』というのは、通常の従業員の場合と同じで、就業規則で定められている解雇事由に該当するかどうかで判断します。
つまり、
- 勤務態度が著しく悪い
- 無断欠勤を繰り返す
- 経歴詐称があった
などに該当しなければ、クビになる(本採用を見送られる)ことはありません。
「お試しの期間」と聞くと、内容に満足できなかったり期待していたものと違ったりする場合には、簡単に解約できるイメージですが、雇用の試用期間についてはそんなことはないのです。
試用期間を乗り切るポイント
それでは本題に戻って、試用期間は実際にはどう乗り切っていけばいいのでしょうか?
いくら簡単にクビになる(本採用を見送られる)ことがないといっても、気を付けるべきポイントはあります。
そこで本章では、試用期間を乗り切るポイントをご紹介します。
とはいえ、ポイントは2つだけです。
とりあえずは、以下の2点に注意していれば大丈夫かと思います。
- 勤怠(主に遅刻)に注意する
- 試用期間であることを変に意識し過ぎない
①勤怠(主に遅刻)に注意する
試用期間中はスキルや適応能力などが見られているのは間違いないでしょうが、実は最も見られているのは勤怠状況です。
スキルなどについては、まだ環境に慣れていないということもあり、多少は大目に見てもらえます。
しかし勤怠については、環境とは関係なく自分自身の問題であるため、言い訳はできません。
よって、不用意な遅刻・早退や欠勤をしてしまわないよう、自己管理を徹底しましょう。
特に注意が必要なのは、遅刻です。
別に試用期間だけに限った話ではありませんが、ちょっとした気の緩みが遅刻に繋がってしまうことは少なくありません。
そのため、試用期間中は常に時間に余裕を持って行動する意識を持っておきましょう。
もちろん欠勤も極力避けたいところですが、入社直後というのは過度なストレスで体調を崩しやすくなります。
細心の注意を払いつつ、それでも体調不良になってしまった場合には、無理せず正直に事情を説明してお休みをいただくようにしましょう。
▼入社したばかりで休む場合の注意点については、下記の記事をご参照ください。
もちろん、無断欠勤は厳禁です。
休む際は、必ず連絡を入れるようにしましょう。
②試用期間であることを変に意識し過ぎない
試用期間中は、どうしても「周囲から見られている」と意識してしまいがちです。
もちろん、そういった意識も大事ではありますが、意識し過ぎはよくありません。
職場によって多少の違いはあるでしょうが、周囲があなたの一挙手一投足を監視するようなことはなく、そもそもそんなに暇でもないハズです。
それに試用期間中といっても、あなたに対する周囲の認識は「単に入社したばかりの人」程度のものであり、それほど特別な意識は持ってないものです。
よって、常に謙虚な姿勢で業務に取り組んでいれば、基本的に問題はありません。
このように試用期間中は、試用期間であることを変に意識し過ぎないことも重要です。
ただでさえ慣れない環境で気を遣いまくりなのに、試用期間であることを意識し過ぎていたら、ノイローゼになってしまいますので…。
試用期間中に辞めたくなった時は?
では逆に、試用期間中に辞めたくなった時は、どうすればいいのでしょうか?
前述の通り、試用期間は長期の労働契約を前提としています。
よって、こちらから辞める場合であっても、通常通りの退職の手順に従って進める必要があります。
法律上は、退職の意思表示は2週間前までに申し出ることになっているため、「明日から来なくていい」と言われない限りは、最低でも申し出から2週間後でなければ退職はできません。
試用期間だからといって、即日辞められるわけではないため、その点はご注意ください。
なお、仮に辞めたくなってもすぐに退職を決断するのではなく、なるべく慎重に検討することをオススメします。
もちろん、パワハラの横行や強制的な長時間労働などの明らかに危険な労働環境であれば、すぐに辞めるべきでしょう。
しかしながら、単に「馴染めない」「放置されている」などの理由で辞めたいと思っているのであれば、もう少し様子を見た方がいいかと思います。
なぜなら、そういった問題は時間が解決してくれることが多いからです。
▼転職から慣れるまでの期間については、下記の記事をご参照ください。
最大の注意点は、試用期間中に辞めたとしても、職歴には残るということです。
履歴書に書かなくても、その職場での勤務歴は、雇用保険や社会保険の加入歴でバレてしまいます。
当然ながら、短期間で辞めることは経歴上も好ましくないため、辞めたくなった時はその点も考慮した上で、慎重に検討するようにしましょう。
まとめ:こちらも見極めているという意識を持つべし
最後にまとめておきます。
◆試用期間を乗り切るポイント
- 勤怠(主に遅刻)に注意する
- 試用期間であることを変に意識し過ぎない
試用期間は、その名前のイメージからどうしても身構えてしまいがちですが、実態はそれほど厳しいものではありません。
謙虚な姿勢で業務に取り組んでいれば、基本的に問題はないハズです。
確かに試用期間は、新規入社者の適性(勤務態度や能力等)を判断するためのものです。
しかし同時に、こちらもその企業を見極めているという意識を持つことも必要と言えます。
決して表に出してはいけませんが、試用期間中はそういった意識も持っておくことをオススメします。
※ただし、上から目線になってはいけません。
私の優秀さからすると、この職場は私に相応しくないかもしれません。
よって、その辺りを見極めるためにも、私の方から試用期間を延長させていただきたく存じますが、よろしいですね?
………。
以上、またお会いしましょう。